肩関節を治すための基礎知識と病態解釈
理学療法士、柔道整復師、鍼灸師、治療家の方へ
治療するにあたって肩関節が苦手と思う人は多いのではないでしょか?私も初め苦手意識がありました。しかし、しっかり一つ一つひも解いていくと治せるようになるんです。そこで今回は肩関節の問診→検査→整形外科的テスト→治療の選択までわかりやすく記載していきます。
肩関節を治療する時に大事になること
五十肩か腱板炎かをしっかり区別するということです。もっというと、前方腱板炎、後方腱板炎、上腕二頭筋長頭腱炎、石灰沈着性腱板炎、肩峰下滑液包、スラップ損傷、関節唇損傷、肩関節脱臼、をしっかり区別すること。さらに五十肩も前方の固さなのか?後方の固さなのか?上方、下方なのかしっかり評価できるようになると治せるようになります。
なので、問診、スクリーニング検査、整形外科的テストがめっちゃ大事になります。
それでは問診方法から紹介していきます。
問診方法
- いつから痛いのか?(急性期疼痛か?慢性疼痛か?緊急性があるのか)
- 夜間痛・安静時痛があるか、ないか?(炎症期かどうか?)
- 痛くなった原因があるかないか?(固くて痛いのか?損傷で痛いのか?)
- 右か左か?(五十肩は左が多い、腱板損傷は右が多い)
- どうすると痛いのか?(屈曲外転結滞どの痛みで悩んでいるのか?)
- 現病歴・既往歴
以下の動画では問診で重要な点をお伝えしています。見ておいて間違いはないと思います。
問診が終わると何の痛みなのかある程度区別できるようになります。
さらに区別して行くためにまずスクリーニング検査を行っていきます。
そして整形外科的テストで核心に迫ります。
それではスクリーニング検査から紹介していきます。
検査方法
①肩関節のスクリーニング検査
屈曲、外転、結滞、1st外旋内旋、2nd外旋内旋、3rd外旋内旋の可動域を評価していきます。
以下の動画ではかなり詳しくわかりやすく説明していますのでぜひご覧ください。
問診とスクリーニング検査ほぼ何の痛みか区別できます。整形外科的テストで確実に何の痛みか区別していきます。
整形外科的テスト
ニアーテスト…陽性の場合は肩関節インピンジサインを疑う。
ホーキンステスト…陽性の場合は肩関節インピンジサインを疑う。
ペインフルアークサイン…陽性の場合は肩峰下滑液包炎、腱板炎を疑う。
アームドロップサイン…陽性の場合は腱板炎を疑う
ベリープレステスト…陽性の場合は肩甲下筋腱炎を疑う。
ベアーハグテスト…陽性の場合は肩甲下筋腱炎を疑う。
ヒップリフトテスト…陽性の場合は肩甲下筋腱炎を疑う。
フルカンテスト…陽性の場合は棘上筋腱炎を疑う。
エンプティカンテスト…陽性の場合は棘下筋腱炎を疑う。
スピードテスト…陽性の場合は上腕二頭筋長頭腱炎を疑う。
ヤーガソンテスト…陽性の場合は上腕二頭筋長頭腱炎を疑う。
以下の動画では上記に記載してある整形外科的テストをわかりやすく解説付きでお伝えしています。ぜひみてください!
問診・検査が終わると何の痛みで患者様が悩んでいたのかわかるようになります。肩関節は何の痛みかわかると治療選択は簡単にできます。しかし、私の考えですが、治療方法が少し難しいと思います。人によって、疾患によって、急性期慢性期によって、施術の場所や強さを変えなければならないからです。
ここではほんの少し治療方法をお伝えしますが。セミナーではもちろんですが治療方法を全て包み隠さずお伝えします。
治療方法
五十肩の治療法
1st外旋の可動域制限がある場合…上方前方の関節包の固さを取っていく。
1st内旋の可動域制限がある場合…上方後方の関節包の固さを取っていく。
2nd外旋の可動域制限がある場合…下方前方の関節包の固さを取っていく。
2nd内旋の可動域制限がある場合…下方後方の関節包の固さを取っていく。
腱板炎の治療法
前方腱板に痛みがある場合・・・肩甲下筋、棘上筋を緩める。
後方腱板に痛みがある場合・・・棘下筋、棘上筋を緩める。
※腱板炎は肩甲骨を上方回旋に促すことが多いです。なぜか?とその他、上腕二頭筋長頭腱炎、スラップ損傷、肩峰下滑液包炎、肩関節脱臼はセミナーでお伝えします。
いかがでしょうか?肩の痛みを治すにあたって少しはヒントになったでしょうか?セミナーでは問診、スクリーニング検査、整形外科的テスト、治療の選択、治療方法を全て解説し、手取り足取り教えます。実技セミナーは少人数制となっていますので、全員が完璧に治せるようになってもらいます!!無料セミナーもありますので、気軽にご参加下さいね。